借金の返済について悩んでいる人は非常に多いのですが、さすがに身の周りの人に気軽に相談できる事案ではありません。
どうしても解決できない借金問題は、専門家に相談するのが一番です。
どんな借金返済の無料相談所があるのか?
借金の相談は必ずしもお金がかかるわけではありません。
借金の相談を無料でできる機関には、大きく分けて公的機関と民間があります。
公的な機関には金融庁、国民生活センターなどがあります。
注意すべき点は公的機関での法律相談は、解決方法の相談のみで終わるという事です。
実際に借金整理をしたい場合には、民間である弁護士事務所あるいは、司法書士事務所に債務整理手続きを依頼する必要があります。
以下に借金の無料相談ができる公的機関とその特徴を説明します。
金融庁(行政機関)
地域ごとに設置されている財務局に、多重債務者向けの無料相談窓口が用意されています。
電話相談と面談相談が可能です。
面談相談を希望される方は、予約をする必要があります。
市役所や区役所などの自治体の役場(行政機関)
自治体の役場でも定期的に借金相談を開催していることがあります(※借金相談を行っていない自治体の役場もあります)。
このような無料相談窓口を利用する際には予約が必要なケースが多いので、前もってスケジュールを確認し、予約を入れておきましょう。
警察(行政機関)
闇金被害にあった場合に、相談や被害届を出すことができます。
国民生活センター(独立行政法人)
悪徳商法や詐欺まがいの商品、契約上のトラブルだけでなく、借金返済に関する無料相談もできます。
日本全国、各地域ごとに相談を受け付けている消費生活センターがあり、電話で相談ができます。
日本司法支援センター[法テラス](独立行政法人)
日本司法支援センターは法テラスとも呼ばれています。
法テラスで無料相談を受けるには法テラスで定められた収入基準と資産基準を満たす必要があります。
通常、借金問題を抱えて困っている方は金銭的にひっ迫しているので、無料相談の申込み要件を問題なくクリアできるはずです。
原則、面談相談となり、事前予約が必要で、面談日は平日のみです。
相談場所は、相談者の住まい近くの法テラス事務所、若しくは法テラスと契約をしている弁護士事務所・司法書士事務所となります。
なお、法テラスでは、弁護士又は司法書士に債務整理を依頼した場合の債務整理費用の立て替え(民事法律扶助制度)も行っており、資力要件を満たせば月々5千円から1万円程度の分割払いで、債務整理の費用支払いができます。
日本弁護士連合会[日弁連](弁護士自治団体)
借金返済の無料相談を受けるには、電話もしくはインターネットで事前予約をする必要があります。
弁護士との面談場所は、お近くの弁護士会事務所の相談センターとなります。
日本司法書士会連合会[日司連](特別民間法人)
お近くの司法書士総合相談センターで相談することになります。
地域ごとの司法書士総合相談センターによって、相談日時や予約の有無、面談や電話、電子メールといった相談方法が異なりますので、利用する際には事前確認する必要があります。
全国銀行協会(一般社団法人)
銀行の個人向けローンの利用者を対象として、借金相談のカウンセリングを行っています。
電話相談、そして事前予約をした上での面談相談ができます。
日本クレジットカウンセリング協会(公益財団法人)
消費者ローンあるいはクレジットカードで多重債務となった方に対して、電話相談と面談によるカウンセリングを実施しています。
また、希望者には家計の改善アドバイス、任意整理の無料サポートも行っています。
日本貸金業協会(認可法人)
借金問題を抱えた多重債務者に対して、来所、電話、FAX、郵送で無料相談を受けています。
債務整理方法のアドバイスの他、再発防止のための家計管理カウンセリングも行っています。
なお、公的機関では相談は請け負うことはできても、解決に至る具体的な手助けをしてくれるわけではありません。
実際に返済の悩みを解決するには、何かしら対策を立てなくてはいけません。
相談した結果、自分だけの力ではどうにもならず債務整理をした方がいいという結論に至ったら、弁護士や司法書士などの専門家へ依頼する必要も出てきます。
最近は、借金に関する初回の法律相談は無料としている弁護士事務所・司法書士事務所が多いですが、実際に債務整理の仕事を依頼する場合は、当然費用がかかります。
借金問題を民間に相談するには
無料で借金問題について相談できるのは、何も公的な機関だけではありません。
最近では、初回のみ借金相談は無料という弁護士事務所・司法書士事務所が多いです。
弁護士の場合、通常の相談料は30分5,000円程度が掛かりますが、借入金返済の相談については初回のみ無料で受けている場合が多いです。
直接、弁護士や司法書士へ借金について相談するメリットは、債務整理するに至った場合そのまま依頼ができる点です。
具体的に債務整理をしたいと気持ちが固まっているなら、最初から法律事務所に絞って相談した方がよいでしょう。
債務整理を依頼するにはお金が必要になりますが、分割や後払いなど柔軟な対応をしてくれる法律事務所も増えています。
弁護士は相談するだけでもお金がかかるというイメージがあり、これまでなかなか一歩を踏み出せなかった人もいるのではないでしょうか。
しかし、初回相談は無料の場合が多いので、気軽に専門家である弁護士あるいは司法書士に借金について相談をするようにしましょう。
1人で悩んではいけません。
返済が辛いと感じている人は、なるべく早く相談することです。
債務整理をする意思が固まっているならいくつか候補の事務所を絞っておいて、無料相談をして依頼する法律事務所を決めるようにしましょう。
借金相談を行うタイミング
借金相談を行うタイミングですが、支払いが辛いと感じたならすぐにでも公的機関あるいは民間機関(弁護士事務所・司法書士事務所)に相談をする様にしましょう。
借りたお金には貸付利息が付くので、借金は放置をすると雪だるま式に増えてしまいます。
特に支払期日を守れずに延滞した場合には、遅延損害金が発生することになります。
ですから、状況が悪化してしまう前に支払いが厳しいと感じたなら躊躇せずに専門機関へ借金相談をする様にしましょう。
借金返済の相談所を利用する際に用意すべきもの
借金相談をする場合には、借り入れに関する次の資料を用意してから面談相談や電話相談をする様にしましょう。
- 金銭消費貸借契約書の写し
- クレジットカードなどの利用代金請求書
- キャッシングカードの利用によるATM利用明細や領収書
- ローンカードの取引明細
- 住宅ローンや自動車ローン、教育ローンなどの銀行からの借り入れ資料
- 借入先の会社名と所在地、借入残高、借入開始年月、借入期間などを整理した資料
事前に借り入れに関する資料を用意しておかないと、せっかく借金相談を受けても、明確な判断材料がない為におおざっぱな借金問題の解決策しか提示して貰えなくなります。
ですから借金相談前に、しっかりと借金に関する資料を整えてから相談に臨む様にしましょう。
無料の借金相談とその後の手続きの流れ
借金相談から借金問題を解決するまでの一連の流れは次の様になります。
(参考)主な債務整理方法には「直接、消費者金融や銀行などの債権者と返済負担の減額交渉をする任意整理」、「安定収入などがある場合には、自宅などの財産を残したまま借金を大幅に減額できる個人再生」、「裁判所の判断で、高額財産は失うことになるが 借金をゼロにできる自己破産」などがあります。
また、債務整理をするには費用が発生しますが、後払いや分割払いができる場合が多いです。
借金問題を解決したいなら、まずは借金の無料相談を受けることがスタートとなります。
借金は恥と考えて他の人に相談したくないという方もおられるかもしれませんが、ちょっとだけ勇気を出して、借金の無料相談を受けて頂きたいです。
借金相談後に債務整理をすることで得られるメリット
最後に、弁護士あるいは司法書士に債務整理を依頼することで、どの様な利益を得ることができるのかについて説明をします。
主なメリットには以下の内容があります。
- 債権者からの取立てが停止
- 借入元本の減額や免除が可能
- 今後の利息支払いの減額または免除が可能
- 法定金利を超えたいわゆるグレーゾーン金利で借金返済をしていた場合には、払い過ぎた利息金である過払い金を債権者から回収することが可能
- 複数の貸金業者から借入をしている場合は、借入先を1社にまとめる借金一本化をすることで、1社あたりの借入総額が多くなるので貸付利率を低率にすることが期待でき、また毎月の返済の手間を少なくすることが可能
- 違法な闇金業者から借入をした場合は、借入契約を無効にすることができ、今後一切の返済をしなくて済む
- 仮に他人に貸した金銭がある場合には、その金銭の回収である債権回収が可能
- 借金問題が解決するので、経済的にも精神的にも安定を得ることが可能
上記の通り、借金相談をした後に債務整理を行うことで、多くの利益を得ることができます。
借金返済で悩んでいる方は、ほんの少し勇気を出して借金相談を受けて解決のアドバイスを得て頂きたいです。