借金返済に悩んでいる主婦は意外と多いものです。
パート収入でも気軽にキャッシングができますし、専業主婦でも銀行のカードローンなどで借りることができます。
しかし、夫に内緒で作った借金は、返す時もできるだけ黙っておきたいものです。
主婦が内緒で借金をする主な原因
一般的に、結婚をして家庭を持つ主婦は一家の家計管理を任されることが多いです。
専業主婦の場合は、夫からの給料が収入となって生活を営むための生活費が支出となります。
また、共働き主婦の場合は、夫の給料の他に自分自身の給料も収入となります。
夫の給料や共働きしている場合には自分自身の給料もあるので、お金を借りなくてもよさそうに思えますが、夫には内緒で借金をする主婦の方が少ながらずおられます。
主婦が夫に内緒でする借金の理由には、次の項目があります。
主婦が借金をする主な理由
- 夫の給料が少ない
- 浪費癖がある
- 主婦友の昼食会への参加
- 子供の育児費や学費
- 冠婚葬祭の費用
- パチンコなどのギャンブル
- 借金返済の為に別な借入先から借金
もう少し、具体的に説明をしていきます。
夫の給料が少ない
通常は、主婦は夫から給料をもらって、一家の家計管理を行っています。
夫の稼ぎが少ないと、収入より居住費や食費などの生活費の支出の方が多くなり、赤字になってしまう場合があります。
夫に対して「稼ぎが悪い」とは言えず、赤字を埋め合わせする為に夫には内緒でお金を借りてしまう主婦の方がおられます。
浪費癖がある
主婦の中には、身分不相応なブランド品のバックや衣服、靴を買い求める方がいます。
また、美容のために高級エステに通ったり、高級化粧品を購入する方もいます。
浪費癖のある方には次の様な特徴があります。
- 見栄を張る(他の人より良い物を持っていないと気が済まない)
- プライドが高い
- 競争心が強い
- わがままな性格で我慢できない
- 友達からの誘いを断れない
- ストレスをため込みやすい
- 高級ブランド品や女性モデルへの憧れがある
- 自分に自信がない
分かりづらい項目について、補足をします。
「友達からの誘いを断れない」とは、友達から旅行や高級レストランでの食事などに誘われたら、唯々諾々で断ることができない人の事です。
「ストレスをため込みやすい」とは、ストレス発散の為に高い商品を衝動買いしてしまう人の事です。
「高級ブランド品や女性モデルへの憧れがある」とは、グッチやプラダといった高級ブランド品を持ちたいという願望が強い人の事です。
また、ファッション雑誌などで活躍している憧れの女性モデルがいて、その女性モデルの衣服やバッグなどの持ち物をマネしたいという方もいます。
「自分に自信がない」とは、何らかのコンプレックスがあって自信を持つことができず、その埋め合わせとして自尊心を保つために高級品で身の回りを固めている人の事です。
お金遣いのあらい主婦の方は、上記の項目が自分に当てはまっていないかを確認してみましょう。
主婦友の昼食会への参加
主婦友達が集まってファミリーレストランなどで、昼食を取ることはよくあります。
主婦友達の集まりに参加をしないと、仲間外れにされてしまうという思いから、集まりには欠かさずに参加をすることになります。
大抵は、夫の愚痴や子供の話しであまり重要ではなく、時間とお金を無駄にすることになります。
子供の育児費や教育費、学費
子供を育てるにはお金がかかります。
学習塾に支払う月謝や大学に進学した場合には入学金や寮費、学費などが必要になります。
子供に掛かるお金で生活が圧迫されてしまうのですが、子供には良い教育を受けさせたいとの思いから、借金をしてでも子供にお金をかける方が多いです。
冠婚葬祭の費用
友人、知人の結婚式の祝い金や葬式の香典にはお金がかかります。
ですが、それ以上にお金が掛かるのは、自分自身の結婚式や同居している家族が亡くなった場合の葬式費用です。
冠婚葬祭に掛かるお金は、突発的に要り様になることが多く、借金で賄う方も多いです。
パチンコなどのギャンブル
主婦の中には、興味本位で始めたパチンコやパチスロにハマってしまう方がいます。
最初はへそくりを使って始めたものの、熱中をしてしまって、借金までしてしまう方もいます。
常に、「パチンコのこと」や「パチンコの軍資金を調達すること」ばかり考えている様な方は、ギャンブル依存症になっている可能性があります。
もし、ギャンブル依存症の場合は、れっきとした病気なので、治すために専門医の治療を受ける必要があります。
借金返済の為に別な借入先から借金
借金をすると、一般的には返済期日が設定されます。
その返済期日を過ぎるとお金を貸した債権者から返済の取り立てを受けることになります。
返済を遅滞した方の中には、取り立てのプレッシャーの為に別の所で新たに借金をして、それを返済資金に充てることがあります。
借金返済の為に借金をする行為を繰り返してしまうと、雪だるま式に借金が増えてしまい、返済困難な多重債務者になってしまいます。
主婦の主な借入先
主婦が夫には内緒でお金を借りる場合は、どこで借りるのでしょうか?
主な借入先は次の通りです。
- 友人や知人
- クレジットカード(信販会社)
- 銀行カードローン
友人や知人からの借り入れについて
最も借りやすいのは、知り合いの友人や知人です。
ですが、「友人や知人には借金の申し出を言い出しにくいという方」や「借金をしたことで変な噂が立たないか心配という方」、そして「プライドが高くて友人や知人に負い目を負うのが嫌な方」は周囲の人から借りないで、貸金業者から借ります。
貸金業者と言っても、主婦の方が返済ができないと怖い目に合いそうなサラリーマン金融(消費者金融)や闇金などから借り入れをするのは稀です。
クレジットカードを使った借り入れについて
主婦が利用する貸金業者は、普通は信販会社か銀行です。
信販会社の場合は、借金をしている意識を持たずに借金を重ねることが多いです。
信販会社はクレジットカードを発行しています。
クレジットカードで買い物をする場合は、一括払いと分割2回払いは金利手数料が発生をしませんが、分割払いの回数が3回以上とリボ払いの場合は実質年率15%程度の金利手数料が発生します。
つまり、クレジットカードを3回以上の分割払いかリボ払いで利用すると、利用者本人は気づいていないかもしれませんが、実質年率15%程度の貸付金利で借金をしていることになるのです。
特に危険なのがクレジットカードの支払い方法をリボ払いにしている場合です。
リボ払いとは、毎月、低額かつ固定金額を支払う返済方法です。
つまり、リボ払いだとクレジットカードで高額商品を購入したり、沢山買い物をしたとしても、毎月の返済額は低額固定なのです。
返済額が低額なので「支払いが楽でいいじゃない」と考える方もいると思いますが、実は落とし穴があるのです。
多額の借金がある状態なのに毎月の返済額は少ないので、返済しているほとんどのお金は利息分の支払いに充当されて、借金の元本はほとんど減っていないのです。
つまり、リボ払いだといつまで経っても借金返済が完了しないという事が起きます。
銀行カードローンを使った借り入れについて
金融機関から金銭の融資を受ける場合は、サラリーマン金融には抵抗がある方でも、銀行なら安心と思ってカードローンを利用する方がいます。
サラリーマン金融の融資には、総量規制というものがあり、収入がない人にはお金を貸すことができない決まりになっています。
一方、銀行の融資では総量規制は適用されません。
そのため、銀行によっては無収入の専業主婦でも、配偶者に収入があればカードローンでの融資を認めている場合があります。
一般的に、無収入の専業主婦あるいは低収入の主婦が銀行でローンカードを作った場合は、カードに設定されている貸付限度額は低く、かつ貸し倒れのリスクが高いことを考慮して貸付金利は高金利となっている場合が多いです。
主婦の方は借金を内緒にすることが多い
主婦の方が、夫に相談せずにこっそりとお金を借りた場合には、夫を含めて周囲には内緒にすることが多いです。
その理由は、夫に借金したことを話すと怒られる、または離婚されてしまうからです。
多額の借金を抱え込んだとしても、借金したことが発覚することを恐れて、夫を含めた周囲の人には相談できない場合が多いです。
借金返済を楽にする為に、家計の収支を見直そう
内緒で借金返済をしている主婦の方が、その返済を楽にする為には家庭内の収入と支出を見直すのが最も手っ取り早い方法です。
収入を増やすことができれば、毎月支払っている借金返済の額を増やすことができます。
また、家庭内の支出を減らすことで、節約した分のお金を借金返済に充てることができます。
毎月の返済額を増やすことで早期完済を実現することができ、合計の利息金額を少なくすることができます。
支出を減らす方法
ここでは、家庭内の支出を減らす方法について説明をしています。
家計簿で無駄を節約
家計を任されている主婦の方は、家計簿をつけていると思います。
もし、家計簿をつけていなくて一人だけで家計簿をつけるのが大変なら、自分の借金がバレない様に気を付けつつ、夫や親と同居をしているのなら母親に手伝ってもらうと良いです。
節約をすることで支出を減らすことができないかを検討してみましょう。
家庭内の支出には次の項目があります。
- 住居費
- 自動車維持費
- 水道光熱費
- 食費
- 交通費
- 通信費
- 日用品費
- 被服費
- 交際費
- 教育費
- 遊興費
- 医療費
- 雑費
- 生命保険料
各支出項目についてザックリと支出を減らすためのコツを説明していきます。
住居費
住居費は、毎月同じ額だけ支払う固定費なので、出来るだけ節約したい項目です。
住宅ローンを返済中の持ち家に住んでいる方は、月々の住宅ローンの支払いが住居費となります。
住宅ローンを抱えている方は、より低金利の住宅ローンに借り換えができないかを検討してみると良いです。
一般的に住宅ローンは高額な借入なので、ほんの少し低金利のローンに借り替えるだけで、利息支払い分を大幅に削減することができます。
また、賃貸マンションやアパートなどの賃貸物件に住んでいる方は、契約をしている大家や不動産会社と家賃の交渉をしてみると良いです。
賃貸物件に住んでいる方は、本当は家賃の安い賃貸物件に引越しをするのが支出を減らすには有効なのですが、「夫に安い家賃の物件に引越しをしたい」と申し出ると不審がられてしまいます。
自動車維持費
自動車は、一般的に夫が使っていて、主婦の方は自分用のクルマを持っていない方が多いと思います。
夫が使用しているクルマが、普通自動車だったとして、「経費削減の為に軽自動車にしよう」などと提案をすると、やはり夫には不審がられてしまいます。
もし、主婦の方が、自分専用の軽自動車などを持っている場合は、売却をしてスクーターや自転車に乗り換えることで、自動車の維持費を大幅に削減することができます。
水道光熱費
水道代の節約の為に、洗濯はお風呂の残り湯を使う。
頻繁に使わない電化製品は待機電力の消費を抑えるために、電源プラグをコンセントから抜くことで電気代を節約する。
冬場の炊事の時はゴム手袋をして、お湯を使わないで冷たい水でも食器洗いなどの炊事を出来る様にする。
そうすれば、ガス給湯器の使用を減らせるので、ガス代を節約することができます。
食費
家族で外食をするとすごくお金がかかり、1回の食事で数千円を支払うことになります。
ですから、外食は極力控える様にしましょう。
また、スーパーなどの食料品小売店で食材を買う時には、価格の安い特売日を狙って買いだめをすると良いです。
交通費
共働きや、パート仕事をしている主婦の方は、勤務先への通勤にクルマや電車を使うのではなく、バイクや自転車、徒歩で通勤できないかを考えてみましょう。
通信費
スマートフォンの通信会社に大手キャリアを使っている方は、格安SIM(格安スマホ)に通信会社を変更しましょう。
スマホの通信会社を変更したとしても、携帯電話の番号は今まで通りで変更せずに済み、また通信基本料も大幅に減らすことができます。
日用品費
低価格で品質的にも問題ないレベルの商品を売っているディスカウントストアや100円ショップなどを利用すると良いでしょう。
また、新品にこだわらないなら、リサイクルショップやフリーマーケットなどを利用すると格安で購入をすることができます。
被服費
全国展開している格安の衣服小売店を利用すると良いでしょう。
また、古着でも気にしないのであれば、古着屋などを利用する方法もあります。
子供の服は、子供の成長は早くて、新品を購入しても1年も経てば着れなくなることもあるので、できれば友人や知人から譲ってもらうと良いです。
交際費
夫の分の交際費は、社内などでの円滑な人間関係を築くためにも節約しづらい部分です。
主婦の方で自分の分の交際費を設定している方は、ママ友との付き合いを少し減らすことなどを考えましょう。
教育費
子供に良い教育を受けさせることで、将来、安定した職業に就きやすくなったり、高収入を得やすくなるので、教育費は惜しまない様にしましょう。
遊興費
遊興費は家族旅行やレジャーなどに掛かる費用ですが、出来るだけ出費を抑えるために、旅先の飲食店の利用をできだけ控えて、お弁当と水筒を持っていくなどの工夫をしましょう。
医療費
お金より家族の健康の方が重要度が高いので、医療費はケチらない様にしましょう。
雑費
床屋代やクリーニング代などに掛かる費用です。
床屋は最近では千円カットが増えてきたので、そういった所を利用すると良いです。
また、小さな子供の場合は、自宅カットでも良いと思います。
生命保険料
生命保険に加入をしている場合は、保険の補償内容に無駄がないかを確認してみましょう。
不必要な補償をカットして貰うことで、保険代を安くできる場合があります。
支出分を2週間あるいは1週間単位で管理する
夫に給料が入ったなら、出費の計画を前もって立てて、2週間あるいは1週間単位で支出分のお金を封筒にいれて管理をしましょう。
封筒に入っているお金だけで生活をする様にして、もしお金が余ったなら借金返済に充てると良いです。
そうすれば、1カ月単位で出費を管理するよりも無駄な出費を抑えることができます。
デビットカードを使う
デビットカードは、クレジットカードと同様に買い物の決済の時に使いますが、この両カードには大きな違いがあります。
クレジットカードは支払方法が後払いの借金で、リボ払いや3回以上の分割払いだと貸付利息が付いてしまいます。
一方、デビットカードは商品購入の決済で使うと、即座に一括払いが行われ、自分の銀行口座からすぐに引き落としされるので借金ではありません。
クレジットカードの利用では貸付利息が発生する場合がありますが、デビットカードでは貸付利息が発生することはありません。
借金を作らない様にするために、買い物の際にカードを使いたい場合は、クレジットカードではなくデビットカードを作って使う様にしましょう。
暇な時間を減らす
暇な時間があると、買い物に出かける機会が増えてしまいます。
ウィンドウショッピングで眺めるだけで済めばよいのですが、見ると欲しくなり、ついつい買ってしまいます。
時間を持て余している為に無駄遣いをしている主婦の方は、パートなどの仕事を探す、或いはお金の掛からない趣味を見つけると良いです。
もし、ダイエットをしたいと考えているのなら、ジョギングや散歩を趣味にして近くの公園などを走ったり歩いたりすると良いです。
依存症の場合は治療
もし、ギャンブル依存症や買い物依存症といった依存症が原因で借金を抱えてしまったのなら、借金問題の解決と並行して依存症の治療も行う必要があります。
ギャンブル依存症はWHO(世界保健機関)でも認可されている精神病の一種で、症状が重い場合は精神科医での治療が必要となります。
また、買い物依存症は、正式な病名はありませんが依存症の一種なので、精神科医のカウンセリングを受けられる場合が多いです。
依存症の可能性がある場合には、勇気を持って病院に足を運びましょう。
自分の収入を増やそう
夫に内緒で借金返済をし続けるなら、自分の収入を増やす努力もしましょう。
自分で稼いだ分をすべて借金返済に充てることができれば、着実に借金は減っていくでしょう。
妻のパート収入がいくらあるのか知らないという無頓着な夫も多いので、そのような家庭では問題無く返済できるはずです。
働くことは収入が増えるだけでなく、暇な時間が減るので浪費を減らすこともでき、まさに一石二鳥です。
なお、働く際の注意点として、夫の収入に対する所得税を納める時に扶養控除を受ける場合には、主婦の方の年間収入は103万円までに収める必要があります。
主婦が収入を得るための方法には次の様な方法があります。
主婦がお金を稼ぐ方法
- 正社員や非正規社員(臨時職員)としてフルタイムで働く。
- パートやアルバイトをする。
- 在宅ワーク(内職)をする。
- 不用品を売却する。
それぞれの主婦ができるお金の稼ぎ方について、簡単に説明をします。
正社員や非正規社員(臨時職員)としてフルタイムで働く
会社で社員として働く方法で、最も高い給料を得やすいです。
ですが、主婦だと中途採用で働く事になるので、特殊な資格やスキルを持っていないとなかなか採用してもらうのは厳しいと思います。
パートやアルバイトをする
コンビニやスーパーなどでのパート仕事や短期雇用のアルバイトは、賃金は決して高くないです。
ですが、比較的に見つけやすい仕事で、求人に申し込んだ場合は採用される可能性が高いです。
在宅ワーク(内職)をする
もっともお勧めなのは、在宅ワークです。
インターネットに接続されたパソコンがあれば、現在はクラウドソーシングサイトで仕事を受注することができます。
クラウドソーシングサイトとは、仕事内容と仕事の報酬金額が提示をされているWEBサイトで、多くの仕事案件を掲載しています。
例えば、「アンケートに答える」、「WEBサイト用の記事作成」といった誰にでもできそうな仕事案件も多数あります。
在宅ワークなので、小さな子供がいる場合でも稼ぐことができます。
不用品を売却する
インターネットに接続されたパソコンがあれば、ネットフリーマーケットやネットオークションなどを利用することで、使っていない日用品を売却することができます。
出品作業や売れた後の発送作業が面倒という方は、近所のリサイクルショップに売るという方法もあります。
ばれないように気を配ること
返済が遅れてしまったら、メールや電話などで連絡がきます。
このような事がきっかけで同居している家族にばれてしまうケースは非常に多いのです。
ですから絶対に返済期日は守るように徹底しましょう。
また、家族共有のパソコンを利用している人は、WEBサイトの閲覧履歴やメールボックスから借金がばれてしまうことがあります。
見られないように履歴を消してしまう方法もありますが、借金関連の情報は個人のスマートフォンや携帯電話を使って閲覧した方が安心でしょう。
もちろんその場合もうっかり見られてしまわないように、履歴を消しておくと安心です。
借金返済が困難な場合は
一番楽なのは夫に打ち明けること
理屈では夫に内緒で借金返済をし続けることは可能です。
しかし、ちょっとしたことがきっかけでばれてしまうことは良くあります。
パート収入があるはずなのに生活はいつも苦しそうに見える、あるいは人一倍感が鋭く、妻の変化にすぐ気付いてしまうなど。
ずっと借金を隠し通すよりも、打ち明けた方が楽です。
夫に借金があることを打ち明けた場合、内緒で借金をしたことを責められるかもしれませんが、いきなり離婚という事にはならないはずです。
この先ずっと隠し通せる保証はどこにもありません。
秘密を打ち明けて、借金問題の解決方法をこれから夫婦二人で探すことが大事です。
ずっとストレスを感じながら生活を送るより、秘密を打ち明ける覚悟も必要でしょう。
借入先の金融機関に相談
返済の期日に遅れそうになったり、すでに返済を遅延している場合は、借入先の金融機関に返済について相談をしてみましょう。
金融機関にもよりますが、返済期日を先延ばししてくれたり、利息金の減額や免除をして貰える場合もあります。
債務整理を行う
どうしても返済が困難だという場合には、思い切って債務整理を検討しましょう。
債務整理とは、借金問題の解決を行っている弁護士や司法書士に仕事を依頼して、借金の減額または免除を実現することです。
弁護士は守秘義務があるので、家族に内緒で債務整理をすることが可能です。
債務整理になってもわざわざ家族に伝えるようなことはしません。
郵便物も事務所の名前ではなく個人名で送るようにするなど、配慮をしてくれます。
債務整理の手続きもほとんど弁護士が代理で行ってくれるので、外出でばれるようなこともまずないでしょう。
また、債務整理手続きを弁護士(司法書士)に依頼をすれば、債権者との窓口は弁護士(司法書士)になるので、返済を遅延していたとしても直接、主婦の方の所へ債権者が取り立てをすることはありません。
まずは無料相談を受けよう
最近では借金相談を初回の30分間は相談料なしで無料で実施する「法律事務所(弁護士が在籍)」と「司法書士事務所(司法書士が在籍)」が増えてきました。
相談内容をまとめた資料を前もって用意した上で無料相談を受ければ、弁護士(司法書士)は30分もあれば十分に借金問題を解決する方向性について説明をしてくれます。
弁護士(司法書士)の探し方
職業別に掲載しているタウンページなどの電話帳を使って弁護士(司法書士)を探すという方法があります。
ですが、電話帳は事務所名と電話番号しか情報が掲載されていない場合が多いので、無料相談を実施しているのかは分かりません。
最も簡単で確実な方法は、インターネットを使って弁護士(司法書士)を探すという方法です。
パソコンを立ち上げてからブラウザを起動して、グーグルまたはヤフーのホームページを表示させます。
検索窓に「弁護士 地域名 債務整理」あるいは「司法書士 地域名 債務整理」と入力します。
”地域名”部分には、あなたが住んでいる市名などを入れます。
例えば、横須賀市に住んでいるのなら「弁護士 横須賀市 債務整理」と検索窓に入力して、検索を実行します。
すると、地元の法律事務所のWEBサイト一覧が表示をされるので、個々のWEBサイトを閲覧して、その中で無料相談を行っている法律事務所を探し出します。
専業主婦の方であれば時間に余裕があると思うので、複数の法律事務所で無料の借金相談を受けて、債務整理の解決方法について様々なアドバイスを聞くと良いでしょう。
内緒で借金問題を解決するための債務整理方法
弁護士との借金相談は無料でできる場合が多いですが、その後に弁護士に債務整理手続きを依頼した場合には報酬費用が発生します。
ここでは、債務整理の種類と内緒で借金問題を解決するのに適した債務整理方法について説明をします。
借金問題の解決方法と言えば、皆さん自己破産を思い浮かべると思います。
ですが、借金問題を解決できる債務整理方法には、自己破産の他に過払金返還請求、任意整理、個人再生、特定調停があります。
個々の債務整理方法の特徴を説明する前に、債務整理を行う際に必ず行われる引き直し計算について説明をします。
引き直し計算とは
引き直し計算とは、正確な借金総額を計算することを言います。
過去に貸金業者は、利息制限法の上限利率以上、そして出資法の上限利率以下の、通称グレーゾーン金利で融資を行っていました。
その後、裁判でグレーゾーン金利は違法との判決が出たため、グレーゾーン金利で借金返済をしていた人には、金銭の貸主である債権者に払い過ぎた利息金、いわゆる過払金が発生をしました。
引き直し計算を行うことで、弁護士などが債権者から取引履歴を入手した上で、債権者に払い過ぎた利息金と利息制限法に則った合法的な貸付金利で計算した借金を相殺して、正確な借金総額を導き出します。
債務整理手続きをする場合には、どの債務整理方法でもまず初めに引き直し計算を行い、正確な借金総額を確定します。
自己破産の特徴
自己破産は、これ以上返済を継続するのが困難な場合に採られる方法です。
主婦である債務者の代理人に弁護士がなり、弁護士が管轄の地方裁判所に破産申し立てを行います。
裁判所から免責許可の決定を受けることができれば、原則として借金は全て消滅します。
主婦である債務者の財産は失いますが、夫などの他の家族名義の財産は失いません。
債務者に高額な財産がある場合は「管財事件」として扱われて、裁判所が選出した破産管財人が財産状況を調べる為に家に来るので、家族に借金のことがバレてしまいます。
また、仮に主婦の借金に連帯保証人がいた場合には、連帯保証人が借金返済をしなければならなくなり、連帯保証人になった人が家に来て、家族にばれてしまう可能性もあります。
過払金返還請求の特徴
引き直し計算を行って正確な債務額を確定した上で、債権者に払い過ぎたお金がある場合には、返金を求める手続きです。
裁判所を利用しないので、家族にはバレにくい債務整理方法です。
借金を返済中の時だけでなく、完済した借金に対しても過払金返還請求を行うことができます。
債権者が返還請求に応じない場合には、裁判所に過払金返還請求訴訟を提起して、訴訟によって返金を求める場合もあります。
なお、過払金返還請求には消滅時効があり、借金を完済してから10年で、返還の請求権は失います。
ですから、時効をまじかに向かえている場合には、早急に過払金返還請求の手続きを行う必要があります。
任意整理の特徴
裁判所を用いずに直接、債権者と交渉をすることで、返済負担の軽減を図る債務整理方法です。
裁判所を利用しないので裁判所から郵便物が送られてくることはないですし、弁護士が窓口となり債権者とやり取りをするので、債権者から電話などがかかってくる事もありません。
また、裁判所を使った債務整理の場合は、夫の給与明細や預金口座などの情報も調査をされますが、任意整理では、裁判所を使わないので調査されません。
そのため、家族にはバレにくい債務整理方法です。
債権者との交渉では、引き直し計算による借入元本の減額、今後の利息の減免、そして返済を遅延している場合には遅延損害金の免除などを求めます。
今後の利息の減免が実現できた場合には、浮いたお金を借入元本の返済に充てることで、早期に完済が実現でき、利息の支払い合計額を減らすことができます。
なお、任意整理は債務整理をした後も借金が残るので、返済を続ける必要があります。
個人再生の特徴
個人再生の利用条件は「安定した継続収入があること」、そして「住宅ローンを除く引き直し計算後の借金総額が5000万円以下であること」です。
そのため、無収入の専業主婦は個人再生を利用できません。
住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を利用することで、住宅ローンを除いた借金を最大5分の1にまで大幅に圧縮することができます。
借金を大幅に圧縮した3年後に完済できる再生計画を立案して、管轄の地方裁判所に提出をします。
地方裁判所で再生計画が認可されたら、3年間の分割弁済を実施します。
個人再生では債権調査だけでなく、収入や資産・財産の調査も行います。
そのため、調査員が家にやってくるので、借金があることが家族にばれてしまいます。
特定調停の特徴
管轄の簡易裁判所で、調停委員が「金銭の貸主である債権者」と「金銭の借主である債務者」の仲立ちをして和解の成立を促します。
借金の減額内容は、任意整理と同じく、引き直し計算により借入元本の減額と今後の利息カットなどです。
和解が成立した場合には、裁判所で調書が作成されます。
調書に書かれている内容には、裁判の確定判決と同等の法的な効力があります。
もし、債務者が約束した借金返済を滞らせた場合には、債権者は訴訟を起こすことなく、差し押さえの強制執行ができます。
特定調停も手続き後に借金が残るので、返済を続ける必要があります。
内緒で行うのに適した債務整理方法
パートなどの何らかの仕事に就いていて毎月収入を得ているのなら、家族にもバレにくい任意整理が最も良い方法です。
もし、専業主婦で無収入の場合は、家族にバレてしまうリスクがありますが、自己破産手続きを選択するべきです。
なぜなら自己破産だと裁判所で免責許可の決定を受けることができれば、原則すべての借金が無くなるので、手続き後に借金返済を継続する必要がないからです。
債務整理のデメリット
債務整理を行うと借金の減免ができるという大きなメリットがあります。
ですが、債務整理にはデメリットも存在します。
そのデメリットとは、債務整理を実施してから5年から10年間は、ブラックリスト入りして金融機関から借金ができなくなるという事です。
具体的には、クレジットカードや銀行カードローン、マイカーローンやマイホームローンなどが利用できなくなります。
債務整理手続きを行うと、金融事故データが個人信用情報機関に登録されます。
金融機関が融資の申し込みを受けた場合には、融資審査の時に個人信用情報機関へデータの照会を行います。
データを照会した結果、金融事故があったことが分かると審査に落ちてしまいます。
個人信用情報機関に登録された金融事故データは、登録からおよそ5年から10年間経った時点で抹消されます。
金融事故データが抹消された後は、金融機関から借り入れができる様になります。
なお、ブラックリスト入りするのは債務整理をした主婦だけなので、主婦以外の夫や親などの家族は借金をすることができます。
実は、債務整理を実施してブラックリスト入りした主婦でも、借金ができる方法があります。
その方法とは信販会社で夫名義でクレジットカードを作って、家族カードも発行をして貰うという方法です。
主婦の方は、債務整理をした後でも家族カードを使うことでクレジットカードでの買い物(実質的には借金)をすることができます。
弁護士費用(司法書士費用)の工面が困難な場合には
主婦の方は、専業主婦であったり、働いているとしてもフルタイムで働いている方は少ないので、収入は少ないはずです。
そうすると、債務整理を弁護士(司法書士)に依頼をしたいけど、弁護士費用(司法書士費用)を出すのが厳しいという方もおられると思います。
仮に弁護士費用を分割払いで支払った場合には、毎月「債務整理後の借金返済(自己破産の場合は0)」+「弁護士費用の支払い」を行うことになります。
ここでは、弁護士費用の工面が困難な場合の解決方法について説明をしています。
法テラスの民事法律扶助制度を利用
法テラス(日本司法支援センター)は、法務省所管の「スピーディかつ適切に総合的な法律支援を行うこと」を目的とした法人です。
法テラスには民事法律扶助制度という制度があり、所得条件と財産条件を満たしていれば利用することができます。
民事法律扶助制度とは、財力の無い方に弁護士費用の立て替えを行う制度で、民事法律扶助制度で立て替えて貰ったお金は、毎月5千円から1万円程度の分割払いで返済をしていきます。
民事法律扶助制度を利用すると弁護士費用の支払いをまとめて支払うのではなく、毎月低額な分割払いで支払うので、返済負担を減らすことができます。
なお、所得条件で審査される収入には、主婦の収入だけでなく夫などの同居している家族の収入も家計の貢献度合いによって合算をされるので、夫の収入が多い場合には、民事法律扶助制度を利用することができません。
過払金返還請求を利用
過払金返還請求を行っている弁護士(司法書士)は、いくらお金が戻ってくるかの調査を無料で行ってくれる場合が多いです。
無料で過払金返還請求で戻ってくるお金を計算して貰って、さらにそこから弁護士(司法書士)に支払う報酬を差し引いた場合にプラスになるのであれば、過払金返還請求の手続きを行うと良いです。
また、過払金が回収できなかった場合には、着手金や報酬費用は一切不要という、過払金の回収に成功した時のみに手続き費用を支払う成功報酬体系の料金設定を採用している弁護士(司法書士)の方もおられます。
任意整理を利用
任意整理なら弁護士や司法書士に手続きを依頼せずとも、主婦の方が自分一人で手続きを行うことができます。
この場合、主婦の方が直接、金銭の貸主である債権者と返済負担を軽減するための交渉を行うことになります。
特定調停を利用
特定調停は簡易裁判所を使った手続きですが、法律の専門家である調停委員が「金銭の借主である主婦」と「金銭の貸主である債権者」との仲裁役を務めます。
そのため、特定調停は弁護士や司法書士に仕事を依頼せずとも、手続きを行うことができます。
特定調停に掛かる費用は1社(人)につき、収入印紙代が500円と郵便切手代が420円だけです。
なお、特定調停を行った場合は、裁判所から自宅へ郵便物が送られてくるので、その郵便物が家族に見つかると怪しまれる可能性があります。
借金返済を放置してしまうと・・・
借金返済ができなくなったからと言って、現実逃避をしてそのまま放置した場合にはどの様なことが起こるのでしょうか?
ここでは、借金を返さずに放置した場合にどの様なことが発生するのかについて説明をしています。
取り立てで家族に迷惑が掛かる
大手の金融機関からお金を借りた場合には、自宅まで取り立てに来ることはまずありません。
ですが、督促の電話は自宅に掛かってくる可能性はあります。
また、お金を借りた債権者が個人の場合は、自宅に取り立てに来る可能性は非常に高いです。
自宅に取り立てに来られた場合は、家族に迷惑がかかってしまいます。
離婚の原因となる
主婦の方が内緒で借金をしていた場合に、夫にばれてしまうと夫から叱責されることになります。
場合によっては、離婚を切り出されることもあります。
もし離婚をした場合には、離婚原因が主婦側にあるので元夫から慰謝料を請求される可能性があります。
差押えで生活苦になる
借金返済をずっと放置し続けると、最終的には財産の差押えが行われます。
差押え金額は、「借入元本+遅延損害金」です。
主婦の方の銀行預金口座や働いているなら給料が差し押さえをされるので、生活が苦しくなります。
精神的な苦痛を受ける
借金の督促のプレッシャーというのは、収入のない或いは収入の少ない主婦にとっては相当な精神的な重圧となります。
取り立ての重圧の為に、ノイローゼや鬱病を患ってしまう方もいます。
心の病を抱えてしまうと思考力が低下してしまい、何も手につかなくなり、借金返済だけでなく家事もおろそかになってしまいます。
精神疾患が重度の場合は、心療内科などで治療を受けなければならなくなる場合もあります。