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過払い金請求

過払い金請求とは、支払い過ぎたお金を返して貰うための交渉、手続きのことです。

自分はもしかしたらお金を払い過ぎているのではないかと不安に思うなら、過払い金請求について詳しく調べてみましょう。

この記事を読むことで分かること
  • 過払い金請求とは何かについて知ることができます。
  • 過払い金請求のメリットとデメリットを理解できます。
  • 過払い金請求を自力で行うか、専門家に依頼するかの判断材料を得ることができます。
  • 過払い金請求の手続きの流れを知ることができます。
  • 過払い金請求に掛かる費用の金額を知ることができます。

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過払い金請求とは何か?

支払い

過払い金請求とは、払い過ぎた利息金を債権者(貸金業者)から返して貰う手続きのことです。

また、この債権者に払い過ぎた利息金の事を「過払い金」と言います。

過払い金を借金元本から差し引くことで、借金の減額や完済を実現することができ、過払い金が多額の場合は債務者(あなた)の手元にお金が戻ってくることもあります。

また、過払い請求に掛かる期間は、一般的に3~6カ月程度です。

過払い金が発生した理由はグレーゾーン金利

グレーゾーン金利

利息制限法という、金銭の貸付の際の上限金利を定める法律があります。

利息制限法の上限金利は「借入額が10万円未満は20.0%」、「借入額が10万円以上100万円未満は18.0%」、「借入額が100万円以上:15.0%」となっています。

実は、金銭の貸付の際の上限金利を定める法律は利息制限法だけでなく、出資法でも定められていました。

出資法は2010年6月18日の改正法施行の前までは、上限金利は29.2%となっていました。

つまり、利息制限法と出資法で、過去にはそれぞれで定める上限金利が異なっていました。

利息制限法の上限金利を超えても刑罰に問われませんが、出資法の上限金利を超えてしまうと刑罰に問われてしまいます。

そこで、ほとんどの貸金業者では、出資法の上限金利である実質年率29.2%で金銭の貸付を行っていたのです。

利息制限法の上限金利以上、出資法の上限金利以下の金利を、グレーゾーン金利と呼びます。

2法律の上限金利が異なっていたことが、グレーゾーン金利が生じた原因であり、貸金業界に混乱を招く結果となってしまいました。

その後、最高裁判所で20.0%を超えた貸付金利は違法との判断が下されました。

利息制限法を超えた金利は、例え契約を交わしていても支払う必要はないという判断です。

その結果、グレーゾーン金利で債権者に返済をしていた債務者は、本来は支払う必要のない利息分を払っていたことになり、過払い金が発生することになりました。

出資法の改正法が2010年6月18日に施行されて出資法の上限金利は20.0%となり、現在ではグレーゾーン金利は撤廃されています。

グレーゾーン金利で返済をしていた債務者は、払い過ぎた利息分を取り返したい場合には、過去の取引に遡って利息制限法の金利に基づいて利息金の計算をやり直して、払い過ぎた分を債権者に請求する「過払い金請求」を行う必要があります。

過払い金請求ができる条件

もし過去にグレーゾーン金利で借金返済をしていたなら、払い過ぎた利息金があるので過払い金請求をすることができます。

具体的には、2010年6月17日以前から利息制限法の上限金利を超えた貸付金利で借り入れをしていた場合には、グレーゾーン金利で返済をしていたことになります。

現在、借金を支払い中の人でも、既に完済をしている人でも、過払い金請求の手続きは可能です。

ただし、過払い金請求には消滅時効があり、10年で時効が成立します。

過払い金の請求期間

過去の取引に遡って請求することも可能ですが、完済により取引が終了してから10年以上経った契約は、過払い金の請求権が消滅します(2009年最高裁判決)。

ですから過払い金請求は、権利消滅前に一刻も早く手続きをする必要があります。

また、法定上限金利の引き下げや多くの債務者からの過払い金請求によって経営が悪化している貸金業者が多いです。

過去に、武富士など多くの貸金業者が経営悪化のために倒産をしています。

当然のことながら借入先が倒産した場合には、過払い金請求はできなくなります。

過払い金請求のメリット

メリット

ここでは、過払い金請求をすることで得られるメリットについて説明をしています。

過払い金請求をするメリットには、次の内容があります。

  • 過払い金を取り戻せる。
  • 過払い金請求をする貸金業者を選択できる。

各内容について、補足説明をしていきます。

過払い金を取り戻せる

取り戻せる過払い金の金額は、利息制限法の上限金利を用いた引き直し計算を行うことで、求めることができます。

当然のことですが貸付金利の高低、返済期間の長短によって、取り戻せる過払い金の額は変わります。

過払い金請求をすることで、借金を返済中の場合は借金の減額を実現することができ、過払い金が多額の場合は借金がゼロになり、さらにお金が手元に返ってきます。

過払い金は100%戻ってくることは稀で、弁護士(司法書士)に依頼をした場合でも、回収率は70~90%ぐらいです(専門家に依頼しなかった場合の回収率は60~80%ぐらい)。

回収率と回収までに掛かる期間は貸金業者によってまちまちですが、専門家に依頼をした方が回収率・回収期間ともに有利になる場合が多いです。

過払い金請求をする貸金業者を選択できる

複数の借入先がある場合、過払い金請求は選んだ一部の借入先だけに対して行うことができます。

借金を返済している最中に過払い金請求を行い、その結果、過払い金で借入元本を全て相殺しきれなかった場合は借金が残ります。

過払い金請求を行った結果、借金が残ってしまうと金融事故として扱われてしまい、いわゆる金融機関のブラックリストに載ってしまいます。

つまり、すでに完済済み、もしくは引き直し計算で借金がゼロとなり完済状態となる貸金業者に対してのみ過払い金請求を行うことで、過払い金を取り返しつつブラックリスト入りするのを避けることができます。

過払い金請求のデメリット

デメリット

過払い金請求はお金を取り戻せるという、大きなメリットがありますが、借入状況によってはデメリットを受ける場合があります。

そのデメリットとは、次の内容です。

  • 5年間程、貸金業者から借入ができなくなる。

既に述べましたが、借金を返済している最中に過払い金請求を行い、その結果、借金がゼロにならずに残債が残った場合は、信用情報機関に金融事故の情報が記録されます。

過払い金請求の場合は、信用情報機関に金融事故の情報が維持されるのは約5年間で、登録から約5年経つと自動で金融事故情報は消去されます。

信用情報機関の情報は、銀行や消費者金融、信販会社などの金融機関が顧客から借入の申込みを受けた時に、融資審査の一過程で利用されます。

金融機関は借入の申込みがあった時に、借入の申込みをした人のデータ照会を信用情報機関に対して行います。

もし、データ照会をした結果、金融事故の情報があった場合には、借入の申し込みをした人は融資審査で落とされることになります。

つまり、借金返済の途中で過払い金請求を行い、その結果、過払い金で借金がすべて払いきれなくて借金が残ってしまった場合には、その後、約5年間ほどは金融機関からお金を借りれなくなります。

クレジットカードを利用していたのなら解約となり、教育ローン、自動車ローン、住宅ローンなども組むことができなくなります。

なお、借金返済を約束の期日にできず、数カ月の間、返済を遅延をしている方は、すでに信用情報機関に金融事故情報が記録されています。

そのため、過払い金請求でブラックリスト入りしても、金融事故という情報の上書きとなるため、デメリットがあるとはあまり言えません。

ですので、既に借金を延滞している方は、ブラックリスト入りの事を気にせずに過払い金請求をすることができます。

クレジットカードの過払い金請求に注意

クレジットカードには、ショッピング枠とキャッシング枠がありますが、過払い金請求ができるのはキャッシング枠のみとなります。

キャッシング枠の過払い金請求を行い、その結果、キャッシング枠の残債がゼロになった場合、残りの過払い金でショッピング枠の残債と相殺を行います。

この結果、ショッピング枠に残債が残った場合は、信用情報機関に金融事故として記録されてしまいます。

つまり、クレジットカードの借金に対して過払い金請求を行う場合には、ショッピング枠とキャッシング枠の両方の残債をゼロにすることができないと、信用情報機関に金融事故が記録されてしまい、金融機関のブラックリスト入りをしてしまうという事です。

弁護士(司法書士)への依頼

法律書を持った弁護士

過払い金請求は、借入先の債権者と直接、交渉をすることになります。

交渉事に不慣れな素人が過払い金請求を行うより、交渉に長けている弁護士(司法書士)に依頼をした方が無難です。

最近では、借金相談と過払い金の有無の調査は無料で実施するという法律事務所や司法書士事務所が増えてきました。

ですから、無料で借金相談や過払い金の調査ができる事務所を利用してみると良いです。

過払い金請求は任意交渉のため、債権者との話し合いが合意に至らない場合も少なからずあります。

その場合は、裁判所に返還訴訟を提起しなければ過払い金を取り戻せないのですが、最初から弁護士などの専門家に依頼をしていれば、スムーズに訴訟手続きに進むことができます。

弁護士と司法書士の違いとは?

過払い金請求の手続きを代行は、借金問題に取り組んでいる弁護士、または司法書士に依頼をすることができます。

ただし、弁護士は制限なくどの様な借金問題も扱うことができますが、司法書士が扱えるのは簡易裁判所で訴額140万円までの案件に限定されます。

ですから、レアケースだと思いますが、過払い金請求を考えている債権者(1社)の過払い金が140万円を超えている場合は弁護士に依頼をするべきです。

また、債権者(1社)の過払い金が140万円を超えていない場合は、報酬費用は弁護士より司法書士の方が安いので、司法書士に依頼をした方が良いでしょう。

自分で過払い金請求をするか、弁護士(司法書士)に依頼するかの判断

自力と弁護士の比較

ここでは、自分で過払い金請求をするべきか、それとも弁護士(司法書士)に依頼した方が良いのかを決める判断材料として、それぞれのメリットとデメリットを解説しています。

過払い金請求は、弁護士(司法書士)に手続きを依頼するのが一般的ですが、どうしても自分で行いたい方は以下の内容を十分に吟味した上で、どちらにするかを決断をすると良いです。

自分で過払い金請求を行う場合

メリット

自分で過払い金請求を行った場合のメリットには、次の項目があります。

  • 報酬費用が発生しない。

自分自身で過払い金請求を行えば弁護士(司法書士)に支払う報酬費用が掛からないので、費用をほとんど掛けることなく過払い金請求をすることができます。

デメリット

自分自身で過払い金請求を行った場合のデメリットには、次の項目があります。

  • 手続きに手間と時間が掛かる。
  • 交渉が難航する可能性がある。
  • 家族にバレる可能性がある。

それぞれの項目について、詳しく説明をしていきます。

手続きに手間と時間が掛かる

交渉するための段取りと交渉自体をすべて自分で行わなければならないので、手間と時間がとても掛かることになります。

交渉が難航する可能性がある

債務者は法律の素人なので、交渉が上手く行かない可能性があります。

また、少ない回収金額で妥協して和解するという結果となってしまうことも考えられます。

家族にバレる可能性がある

過払い金請求を自分自身で行うと、債権者から自宅に電話が掛かってきたり、郵便物が届く可能性があります。

過払い金請求をしていることを家族に秘密にしていた場合は、過払い金請求に伴う債権者とのやり取りによって家族にバレる可能性があります。

弁護士(司法書士)に過払い金請求を依頼する場合

メリット

弁護士などの専門家に過払い金請求を依頼するメリットには、次の項目があります。

  • 時間や手間があまり掛からない。
  • 交渉がスムーズに進む。
  • 家族にバレずに済む。
  • 取り立てを受けている場合は、一時的に止めることができる。

それぞれの項目について、補足説明をしていきます。

時間や手間があまり掛からない

債務者は、過払い金請求の手続きの進行と交渉を専門家に一任することができるので、時間や手間を掛けずに過払い金を回収することができます。

交渉がスムーズに進む

弁護士などの専門家は、交渉に慣れているのでスムーズに交渉を行うことができ、過払い金を多く回収できる可能性も高いです。

家族にバレずに済む

弁護士などの専門家が債権者との窓口となるので、債権者から債務者の所に直接連絡が来ません。

また、弁護士(司法書士)には職務上知り得たことを秘密にする守秘義務があるので、弁護士(司法書士)経由で家族バレしてしまうこともありません。

取り立てを受けている場合は、一時的に止めることができる

借金返済が滞っていて債権者から取立てを受けている場合は、弁護士などの専門家に過払い金請求を依頼することで、手続きが終わるまでの間、債権者からの取り立てを止めることができます。

そのため、取り立てのプレッシャーから解放されるので、落ち着いて借金問題に取り組める様になります。

デメリット

弁護士或いは司法書士に、過払い金請求を依頼した場合のデメリットには、次の項目があります。

  • 報酬費用が掛かる。

当然のことですが、弁護士などの専門家に過払い金請求の手続きを依頼した場合には、報酬費用が掛かります。

過払い金請求で回収できるお金より報酬費用の方が多いと持ち出し(赤字)となるので、そうならない様に気を付ける必要があります。

(※通常は、持ち出し(赤字)になる場合は、弁護士(司法書士)は仕事を受けるのを断りますが、あなた自身も留意しておく必要があります。)

過払い金請求の手続きの流れ

過払い金請求の手続き

過払い金請求をした場合の手続きの流れは、次の様になります。

債権者へ取引履歴の開示請求
下矢印
引き直し計算で、過払い金の金額を算出
下矢印
過払い金請求を行う債権者に「過払い金返還請求書」を送付
下矢印
過払い金の返還額を債権者と交渉
下矢印
和解できれば合意書を取り交わし、和解に至らず決裂した場合には返還訴訟を提起
下矢印
過払い金を回収

過払い金請求の手続きでは、債権者へ取引履歴開示請求をしなくてはなりません。

取引履歴開示請求をすることで、借入期間、貸付利率、返済状況の資料を入手することができます。

過去の取引履歴を利息制限法に基づいた金利で引き直し計算をして、過払い金を算出してから債権者へ請求をします。

改正貸金業法が施行されてグレーゾーン金利が撤廃されたことにより、債務者による過払い金請求が非常に増えました。

このこともあり、多くの過払い金請求をされている金融機関(消費者金融や信販会社など)では、請求額を全額支払ってくれることはまずありません。

債権者側が和解案を提示してきますので、譲歩してもいいというなら和解案を飲んで合意書を交わします。

和解になることが多いですが、まれに決裂してしまうこともあります。

その場合は、返還訴訟を起こして裁判所の協力のもと、過払い金の返還を実現しなれけばならなくなります。

過払い金請求は、原則として債権者と直に交渉することになるので、自分一人で手続きを行うのではなく過払い金請求に慣れている弁護士や司法書士に依頼した方がより良い結果を導きやすいです。

過払い金請求の事例

事例

ここでは、過払い金請求によって債権者からお金を取り戻した人の実例を3件紹介しています。

これから過払い金請求に取り組むことを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

実例1

過払い金請求で回収できた金額 約160万円
借入期間 12年
借入した金融機関の数 3社
過払い金請求前の借金額 約130万円
過払い金請求後の借金額 0円
過払い金請求で手元に戻ってきたお金 約30万円
職業 パート
年齢[性別] 48才[女性]
コメント 最初は自力で過払い金請求をしようと考えていましたが交渉が難しそうなので断念をして、弁護士に依頼をしました。1社は交渉が物別れとなったので、過払金返還請求訴訟を行いお金を回収しました。

実例2

過払い金請求で回収できた金額 約110万円
借入期間 14年間
借入した金融機関の数 2社
過払い金請求前の借金額 約130万円
過払い金請求後の借金額 約20万円
過払い金請求で手元に戻ってきたお金 0円
職業 OL
年齢[性別] 38才[女性]
コメント 司法書士に過払い金請求を頼んだ結果、大幅に借金を減額できました。完済までもう少しなので、頑張ろうと思います。

実例3

過払い金請求で回収できた金額 約90万円
借入期間 10年
借入した金融機関の数 4社
過払い金請求前の借金額 約280万円
過払い金請求後の借金額 約190万円
過払い金請求で手元に戻ってきたお金 0円
職業 自営業
年齢[性別] 56才[男性]
コメント 弁護士に借金相談をしたら、過払い金が沢山あることが判明しました。過払い金請求により、大幅に借金を減らせたので生活がかなり楽になりました。

過払い金請求に掛かる費用

お金を出し渋っている人

ここでは、過払い金請求に掛かる費用について案内をしています。

裁判所費用は、債権者との任意交渉が成立せず、話し合いがまとまらなくて過払金返還請求訴訟を提起した場合のみ掛かります。

費用 費用の内訳 料金
弁護士費用 相談料 初回の30分間は無料が多い
過払い金の有無の調査 無料の場合が多い
着手金 1債権者に付き1万円~3万円程度
報酬金 解決報酬:1債権者に付き2万円~3万円程度
過払金報酬:[和解]回収額の20%,[訴訟]回収額の25%
裁判所費用
(過払金返還請求訴訟を提起した場合)
収入印紙代 訴額100万円以下:1万円以下
訴額500万円以下:1万円~3万円程度
郵便切手代 6千円程度

まとめ

過払い金請求は、払い過ぎたお金を取り返す行為で、債務者が持っている当然の権利です。

ですから、過払い金があるなら過払い金請求をしないと損をすることになります。

ただし、安易に過払い金請求を行うとブラックリスト入りなどのデメリットが生ずることもあるので、デメリット内容をよく見据えた上で過払い金請求の実施について判断をする必要があります。

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